ここ最近脱炭素とかカーボンニュートラルとかESGとか・・・地球環境のことをテーマにした投資話題が目立つようになってきましたが、脱炭素をうたった投資信託って実際どうなんでしょう? 今後の展開も気になるところですね。
脱炭素の投資信託の今後の展開が読めない理由
世界が脱炭素の潮流の進むようになってから、当然にように投資ファンドも脱炭素関連の投資商品を販売するようになりました。
自身も「確かにこれからは脱炭素関連はいいかも!」と思いましたが、新たに設定された投資信託だけに実績がないので脱炭素系に投資はしていません。
その理由は、脱炭素の投資信託は今後の展開が全く読めないからです。
- 脱炭素の基準が不明
- 脱炭素系企業の今後の業績が不明
- 脱炭素の潮流は先進国だけかも
脱炭素の基準が不明
私だけかも知れませんが「脱炭素」と一言に言っても、その基準はいまいちよく分かっていません。
電気を節約する程度の省エネでも脱炭素ですし、数名の社員が草木を植えるだけでもカーボンニュートラルの取り組みとも言えます。
つまり、脱炭素に直接貢献する商品やサービスを提供する企業だけが脱炭素銘柄と言うわけではなく、省エネなどのロスを削減するような「間接的ですけど脱炭素に取り組んでますよ〜」っていうレベルでも、脱炭素企業の扱いになっている可能性もありますね。
実際、Alphabet(Google)やApple、Microsoftといった銘柄を組み入れた脱炭素投資ファンドもあるようです。
「そりゃ脱炭素に向けた取り組みしてるかも分からんけど、思いっきりIT系やし、データセンターとかでアホほど電力使ってるやん!」と突っ込んでしまいそうですね。
脱炭素系企業の今後の業績が不明
脱炭素の根本的な問題として、「そもそもCO2削減に本気で貢献しようとする企業、あるいは脱炭素に直接関与できる業種は、業績を上げることができるのか」というのが気になるところですね。
企業として利益を求めるなら、その逆にバンバン商品を作ってバンバン売りまくればいいですが、環境のことを考えると、無駄な商品をたくさん作ってたくさん売ることをやめなければなりません。
現段階では「利益を求めること」と「地球環境を改善すること」は相反するものだと考えていて、この仕組みが変わらなければ、投資資金だって結局は元の大量消費の社会へ流れていってしまいます。
投資家はなんだかんだ言っても、投資したお金よりリターンが多くなければ投資する意味がないからです。
脱炭素の潮流は先進国だけかも
「先進国は脱炭素を謳ってはいるが、本気でやれるのだろうか・・・」
「これから発展しようとしている国も脱炭素社会の考え方に同調できるんだろうか・・・」
という疑問も浮かんできます。
脱炭素に向けて、利益よりも地球環境を優先しなければならないという意識は先進国の一部だけの考え方であって、発展途上にある国は、まさにこれから様々な商品やサービスを販売したい状況なはずです。
貧困層の多い国では、数十年先の地球環境より、今日や明日の飯が優先なはずです。
テーマ性の強い投資信託は取り扱いが難しい
いずれにしても、脱炭素の流れは一部の先進国が声をあげはじめただけで、全世界がどこまでそれを共感し、脱炭素の向けて動いていけるかは不透明だなと感じます。
さて、小さい資金しか持っていない個人投資としては、大事な資金を無駄撃ちする余力はありません。
いろいろ考えてみても、脱炭素はあくまでも話題になっただけで、脱炭素の投資信託はその実力が試されるのはこれからのように思います。
確かに期待はできますが、パフォーマンスは今後の実績次第といった感じで、このまま成長するかどうかはやっぱり分かりませんね。
脱炭素の投資信託もテーマものなので、買い時売り時といった取り扱いは難しそうですね。
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