自身は絵やイラストなどの作品をSNSで公開していますが、ある日突然「あなたのNFTアートを8000ドルで買いたい!」というダイレクトメッセージが届きました。
初めての経験だったので「えっ!そんなに高く買ってくれるの!」って思いましたが、こういう場合は詐欺も疑うべきかと思ったので、半信半疑のまま何度かメッセージのやりとりをしてみました。
結果的には詐欺だと判断しましたが、同じような経験をして困っている方もいるかと思うので、ここにレポートとしてまとめておきます。
Contents
「NFTアートを売って欲しい!」は詐欺かも知れない
自身は出来上がったイラストを細々とインスタグラムで公開していますが、ある日、外国人のケイト(仮名)から「あなたの作品を1点8000ドルで4点買いたい!」という内容のメッセージが英語で届きました。
その時にざっくり日本円に換算すると1点100万円、4点全部で400万円という事です。
「えっ!マジで! 400万円ってスゲーッ!」とやや興奮状態になりましたが、ここは冷静にならねばなりません。
大した実績もない絵師の絵を、こんな高額で買ってくれる人なんてホントにいるんでしょうか?・・・
なんだか怪しいです。
しかし、「買ってくれ」ならともかく「買います」っていう事なので、詐欺を疑いつつも真相を知りたいので、しばらくケイトとメッセージのやりとりをしてみました。
知らないマーケットプレイスに誘導された
自身の作品は、国内向けにデジタルデータを販売していたので、「複製データでよければ海外向けに1500円で売りますよ」っていうメッセージを送ったんですが、「NFTにして8000ドルで売って欲しい」との事。
デジタルデータなんだから実際には元のデータでも複製データでも実質は同じ。
1500円でいいよって言ってるのに、わざわざ100万円も出してNFTデータが欲しいという理由が分かりません。
・・・ですが、描いたイラストのデータをNFT化して販売するのにお金は発生しないので、とりあえず海外ではメジャーなOpenSea指定されたイラストをNFT化。
ちなみにOpenSeaでは特定の人に販売するには、プライベートセールという方法で販売する必要がありますが、セラー側は売りたい相手のウォレットアドレス(ETHアドレス)を入力しなければなりません。
そこで「あなたのウォレットアドレスを教えてください」というメッセージを送ったら、「私はOpenSeaでお金を失ってしまったのでOpenSeaでは買いません」という内容のメッセージが返ってきました。
そして「NFTminecorpsというマーケットプレイスでNFTにしてください、そこでお支払いします」というメッセージが・・・。
聞いたこともないマーケットプレイスだったので、当然このサイトの名前でググったりタグッたりしてみます。
しかし「NFTminecorps」で調べてみても、全く情報がありません。
怪しい・・・。
あれこれ調べている間に、「NFTminecorpsでアカウント作ったら画面をスクリーンショットで送ってください」というメッセージが・・・。
「いやいや、それってアカウント情報をスクショから盗むんでしょ」ってツッコミたくなりますね(笑)
この時点で打ち止めにしてもいいんですが、もう少しケイトをイジってみたかったので、「あなたの事が信用できないのですが、本当に私の絵を買ってくれるという根拠を見せてくれますか?」という内容のメッセージを英文で送ってみました。
すると、「私は以前にもこのようにNFTを購入しました」という内容で、下記のようなスクショを送ってきました。
さて・・・ここでクイズです。
鋭い人はもうお気づきだと思いますが、このスクリーンショットには何かおかしい点がありますが、それはいったいどこでしょうか?
答えは「日本語が表示されているという事です」
ケイトは外国人のはず。
ずっとこれまで英語でやりとりしてたのに、スマホのスクリーンショットがなぜか日本語なのです。
「外国人やのになんで画面は日本語やねん!」というツッコミとともに、思わず笑ってしまいました。
あまりにもお間抜けな詐欺師ですね(笑)
ちなみにTwitterで尋ねてみたところ、ちぃママさんから返信がもらえたので掲載しておきます↓
私もインスタ長くやってDM何十件も来ますが英語DM全て詐欺と思っていた方が良いかと思いますよ😌
— ちぃママ🌈ちぃまる←10歳息子がクリエイター (@Rainbow_Lady09) February 9, 2023
NFT詐欺と判断した理由
NFT詐欺師のメッセージのやりとりを長々と書きましたが、今回の一件をNFT詐欺だと判断した理由は以下の通りです。
- いきなり高額でNFT買いたいとメッセージがくる
- 聞いたこともないマーケットプレイスに誘導してくる
- ウォレットアドレスを教えてくれない
- スクリーンショットで個人情報を送らせようとする
いきなり高額でNFT買いたいとメッセージがくる
普通に考えて、全く知らない人からいきなり高額な値段で「あなたの絵を売ってください!」というのはありえません。
有名人や多くの実績のある絵師なら話は別ですが、一般人のイラストを突然100万円で買いますなんて事はないかと思います。
聞いたこともないマーケットプレイスに誘導してくる
OpenSeaなどのようなメジャーなNFTのマーケットプレイスならある程度信用できますが、聞いた事もないようなマーケットプレイスに誘導されるようなら、それは詐欺専用のサイトである可能性が高いかと。
URLをクリックして開いただけなら特に問題ないかと思いますが、詐欺サイトでくれぐれも名前や住所などの個人情報を入力しないようにしましょう。
クレジットカードの番号は絶対にダメです。
ウォレットアドレスを教えてくれない
特定の人にNFTを販売する場合、相手のウォレットアドレスを教えてもらう必要ががありますが、そのウォレットアドレスを教えてくれないなら、イラストを買う事が目的ではない可能性が高いかと。
何か別の手段で個人情報を取得しようとしているかと思われます。
スクリーンショットで個人情報を送らせようとする
スマホやPCのスクリーンショットはヘタをすると個人情報を漏らしてしまう可能性があります。
NFTアートの売買にスクリーンショットは要らないはずなので、スクリーンショットを要求してくるのはかなり怪しいかと思います。
どうしてもスクショを送りたいなら、個人情報が特定されそうな部分は全てモザイクやぼかしで隠すようにしましょう。
OpenSeaでも完全に信用してはいけない!
知らないマーケットプレイスに誘導される場合は、ほぼ明らかに詐欺だと判断できますが、OpenSeaだった場合は信じてしまうかも知れません。
しかし、取引に必要なウォレットアドレスを教えてくれない場合は詐欺だと思った方がいいかと思います。
また、見た目がそっくりなOpenSeの偽サイトもあるようなので、必ず正規のサイトがどうかURLをしっかりチェックしておきましょう。
今回の件では、個人情報を盗む事が主な目的かと思いますが、行き着くところまで行けば最終的にお金の盗まれるのかも知れません。
くれぐれも詐欺にあわないよう注意しましょうね!
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