星空をカメラで撮ってみたいけど、「星空の撮影って難しそう」って思ってしまいがちですが、事前の準備と撮影の基本を知れば、意外と簡単に撮影することができます。
自身も初めての星空撮影で、そこそこ納得できる星空を撮影することができました。
「とりあえずこれだけ覚えておけば大丈夫!」っていう内容だけを手順を追って説明したいと思います。
「星空撮影にチャレンジしてみたいけど難しいことは嫌い!」って方は是非参考にしてみてくださいね。
Contents
一眼レフでの星空の撮影方法
星空を綺麗に撮影するためには、現場での撮影方法よりも事前の準備が重要だったりするので、準備がまだの方は『一眼レフで星空撮影に初挑戦!準備したカメラ機材一式を紹介』を参考にしてみてください。
今スグにカメラの設定だけ知りたい方は『【1分で読める!】デジカメで星空を撮影する設定』を御覧ください。
星空の撮影の手順は以下の通りです。
- カメラを三脚にセットする
- 【AF】から【M】に切り替える
- 手ブレ補正をオフにする
- レンズを【∞】の位置にする
- モニターで星にピントを合わせる
- シャッタースピード30秒/F値最小/ISO800でテスト撮影
- シャッタースピード/F値/ISO感度を調整しながら本番撮影
①カメラを三脚にセットする
カメラを三脚にセットする際に結露防止のためにレンズヒーターを取り付けます。
星空撮影は標高の高い場所での撮影で気温が低くなります。
結露で何も写らなくなってしまうので、レンズヒーターは確実にセットすることをおすすめします。
②【AF】から【M】に切り替える
オートフォーカスからマニュアルフォーカスに切り替えます。
③手ブレ補正をオフにする
星空撮影では手ブレ補正機能はオフにしておきます。
(※PENTAX製は本体でオフにしますが、レンズ側でオフにするカメラはレンズ側の切り替えスイッチでオフにします。)
④レンズを【∞】の位置にする
ピントは一旦【∞】マークの位置にしておきます。
⑤モニターで星にピントを合わせる
一番見つけやすい星にカメラを向けてモニター内に星を捉えることができたら、少しずつピントを合わせていきますが、8倍以上の倍率で拡大表示するとピントが合わせやすいです。
ピントがズレていれば星がぼやけて大きく見えるので、モニターに映る星が一番小さく見える位置までピントリングを調整します。
星が一番小さく見えたところでピント調整は完了。
⑥シャッタースピード30秒/F値最小/ISO800でテスト撮影
構図を考えて撮影したい向きにカメラの位置や向きを大まかに調整したら、シャッタースピード30秒、F値最小、ISO感度800でテスト撮影。
構図がイメージと違っていたら、この時点でカメラの位置や向きを微調整します。
⑦シャッタースピード/F値/ISO感度を調整しながら本番撮影
イメージどおりの構図になったら、写真の明るさを調節していきますが、シャッタースピード、F値、ISO感度で調整していきます。
手順としては、まずシャッタースピードを決定し、次にF値を調整、最後にISO感度を上げていく方法がおすすめ。
シャッタースピードを決める
シャッタースピードは短すぎると星の光を捉えにくくなりますし、反対に長すぎると星が流れて写ってしまいます。ひとまずシャッタースピード30秒で星が点になって写っているならオッケーとしておきましょう。
F値は最小か一段上げる(絞る)
F値は小さい方が明るいので星の光を拾いやすくなりますが、F値が小さすぎると星が点ではなく変形して映ってしまうことも。
そんな場合は、F値を一段絞って少し上げて撮影してみましょう。星が点になっていればオッケーです。
ISO感度を上げる
F値を最小にしても明るさが足りないと感じた場合は、ISO感度を上げることで明るい写真に調整できます。
ただしISO感度は上げすぎるとノイズが目立ってしまいます。 カメラのモニターではノイズを確認しにくいので、ISO感度は800をスタートに一段づつ上げて撮影していきます。
シャッタースピード/F値(絞り)/ISO感度の目安は?
星空撮影でのシャッタースピード/F値/ISO感度の目安は以下の通りです。
シャッタースピード | 10秒〜30秒 |
F値(絞り) | F2.8〜F4 |
ISO感度 | ISO800〜6400 |
自身の場合、シャッタースピードは30秒を基本にして、F値とISO感度のみで調整しています。
F値は上げると暗くなるだけなので、せいぜい1段上げるくらいで、ほとんどISO感度で少しずつ明るく調整しています。
シャッタースピード、絞り値、ISO感度について詳しく知りたい方は『絞り・シャッタースピード・ISO感度をイラスト図で解説』も合わせてご覧ください。
星空撮影はそれほど難しくはない!
今回は星空撮影で星を点で撮影するための方法を説明しましたが、撮影現場ではピント合わせさえできれば8割は成功したも同然だと思っています。
慣れないうちはカメラのモニターに星を映し出すことに少し苦労しますが、「モニターに星を捉えてピントを合わせることができればコッチのもの!」
後はシャッタースピードやF値、ISO感度をズラしながら1カットずつシャッターを押せばオッケー。
一旦星にピントが合えば三脚を動かしてカメラの向きを変えたりして、いろんな方角の星を撮ることも簡単だったりします。
星空撮影は必要なカメラ機材などの事前準備さえしっかりしておけば、自身のような初心者でも撮影できるので、「星空の撮影は難しそう〜」とは考えずに、気軽にチャレンジしてみてくださいね。
以下は自身が星空撮影のために参考にした書籍です。もっと詳しく知りたい方は一見の価値はありかと。
まさに星空撮影の教科書と言える一冊。初心者だけでなく上級者まで読み応えのある内容になっていますが、難しく書かれている内容ではないので安心して読める内容です。特にピント合わせの解説は分かりやすいです。
星空撮影の初心者だけでなくカメラ初心者にとっても優しい内容になっていますが、かと言って薄い内容ではありません。
シャッタースピード/F値/ISO感度の関係が非常に分かりやすく解説されていてるだけでなく、具体的な目安も掲載されているので、カメラ設定がよく理解できなくても星空撮影を可能にしてくれます。
ペンライトを使った構図の確認テクニックなど、ちょっとした撮影の工夫が嬉しい一冊です。